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提携事例

「音楽×住宅」にふくらむ夢を形にするべく、資本業務提携でパートナーシップを確立

公開日:2024年2月9日 / 執筆:ILS事務局

中古仲介とリノベーションのワンストップサービス「リノベ不動産」を運営する株式会社WAKUWAKU(ワクワク)は、2023年5月、株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスと資本業務提携契約を締結。定期的な対話を積み重ねながら、「音楽×住宅」領域における新たな共創の可能性を継続的に探っていく。

株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスの背景と狙い

ヤマハ株式会社の子会社として2007年に設立、出版・音楽配信・音楽プロダクション・音楽出版・レーベル事業を担う、株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス。インオーガニックな事業成長を目指して、2022年10月に事業開発室を開設し、その中で新規事業開発の手段としてスタートアップへの投資を推進している。

投資方針としては産業領域にはこだわらず、「音楽への愛に投資します」のコンセプトで、音楽によって提供価値が一層輝き、人々の心豊かな人生を支えることができるテクノロジーやサービス、ビジネスモデルとの出会いを求めており、2022年11月、ILSに初参加して、シード/アーリー期のスタートアップを中心に47社と面談を行った。

株式会社WAKUWAKUの背景と狙い

2013年設立の株式会社WAKUWAKUは、「世界中の人々がワクワクできる社会を創る」をミッションに、住宅購入において中古住宅とリノベーションを、物件探しから住宅ローン、設計・デザイン、施工、インテリアまで、ワンストップでサービス対応する業態を創り、全国約200拠点の「リノベ不動産」加盟店を展開。その運営支援を通して、各地域で自分らしい暮らしの実現を目指している。このB2B2Cモデルでは、エンドユーザーとの接点につながるアライアンスや、B2Bでのマーケティング支援、テクノロジー活用のほか、住宅ローンや火災/地震保険での金融機関との連携、建材メーカーや商社との連携、引越・家具、不動産登記、アフターサービスなど、他社との協業や共創が重要になる。

そこで、2019年よりILSに参加して、多様な大手企業との出会いを求めてきた。「目指す成長に対するリソース不足を補うのと同時に、自分たちがやっている仕事の価値を認められたと感じられる機会でもあるのです(鎌田氏)」

提携内容

WAKUWAKUではコロナ禍を機に住空間における楽しみ方の多様化を感じ、ソフト面での付加価値提供について考えていたところ、2022年11月のILSのプラットフォームでヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスのスタートアップ募集内容を見て「音楽×住宅」での可能性を感じ、面談リクエストを出して対面マッチングが実現した。「バンドやDJが趣味の社員も多いため、社内でもこのマッチングへの期待はたいへん大きかったです。また私自身、前職で地方創生に関わっていたので、地域で何かできればとも思っていました(荒木氏)」。それを受け、ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスでも、空き家問題などの社会課題解決への関心から、同社と意気投合。「『アート×空き家』の取り組みは数々見受けられますが、『音楽×空き家』はまだ珍しい。そんな妄想に思えるような大きなことを、将来にわたって一緒にやろうと盛り上がりました(荻野氏)」。

そうして年明けには、WAKUWAKU代表取締役の鎌田氏も交えて両社が改めて対面して互いの社風や目指すものへの共感を深め、2023年5月に資本業務提携契約を締結。ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスでは、「この提携で、当社のスタートアップ投資の判断基準が明確になりました。人同士の出会いと同様、相性やフィーリングが大事であり、こうしたスタンスが対外的にもわかりやすくなったと思います(藤原氏)」。「WAKUWAKUでは、加盟店がバリューチェーンを最適管理できる業界向けクラウド業務基幹システムを開発中です。これで見積や設計・デザインの品質向上が叶えば、次のステップでは音楽などのソフトコンテンツ活用も容易にできるようにしてみたいです(荒木氏)」

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスの提携ストーリー(ILS2022)

ILSパワーマッチング

提案数※1

68

商談数※2

47

後日に再商談した社数
事業提携に至った社数

5

1

  • ※1) 大手とベンチャー双方からの商談リクエスト(商談依頼)合計。
  • ※2) ILS当日に、事前のリクエストによってマッチングした相手と商談した数。
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 事業開発室 室長 荻野 伸之 氏

ILSでは、VCなどアドバイザリーボードによる推薦というスクリーニングを経た、600社以上もの有望なスタートアップと、4日間で集中して面談が行えます。事前にリストを精査するだけでもテクノロジーやビジネスモデルのトレンドが分かり、事業開発室として様々な可能性を探っていく上でも非常に有益です。当社は2022年が初参加ですが、今後の投資活動のためには欠かせないイベントとなりました。

株式会社WAKUWAKU 代表取締役CEO 鎌田 友和 氏

一般的にスタートアップ関連のイベントでは、各種セッションを開催した後の各社間のやり取りは個別に委ねられ、実のある話にはたどり着きにくい印象です。その点、ILSは大手企業とのマッチングを前提としているイベントなので、通常では接点を持つことが困難な企業の、連携に権限のある担当者と直接コンタクトできる機会として非常に価値があり、成果が得られやすいと感じています。

株式会社WAKUWAKUを推薦したILSアドバイザリーボードメンバー
EY新日本有限責任監査法人 齊藤 直人 氏